photo by 藤田和美

Introduction
詩を詠う、インターネットを舞台に、イメージするのは渋谷交差点。
絶え間なく行き交い続けるわたしとあなたとだれかの、その微かな共有空間はけれども確かな想像の一歩となってゆく。
十の詩人が織り成す巡り合わせのポエトリーリーディング企画。

 

こうさてん   入江陽

 

 

脳外にも渋谷はあるけど、脳内にも渋谷はある。

脳内の方を、虫メガネで拡大。画面にあてた二本指を広げ拡大。

SHIBUYAスクらんぶる交差点で、いろんな事情や感情、オモワクや偶然が交差している気もする。していない気もする。

水垣さんから詩の依頼のメールが来た。せっかくだから何か書いてみよう。

 

脳内にも渋谷はあるけど、脳外にも渋谷はある。

となると、渋谷の外にも脳はあるし、渋谷の中にも脳があるということになってきます。

脳の外のこと、ノウガイって初めて言いました。いや書きました。

脳外科のこと、脳外(ノウゲ)って医療関係のひとは略しますが。

SHIBUYAスクらんぶるエッグ喫茶店、もしくは喫茶店「らんぶる」で、いろんなベーコンや野菜、オモワクや卵が飛びかっている。「らんぶる」は新宿だけど。

喫煙席1名でお願いします。水垣さんから詩の依頼のメールが来た。ラストオーダーは21:30ですが大丈夫ですか。お店は何時までですか。いつ頃までに書いたらいいでしょうか。コーヒーをセットにすると50円引きです。

 

 

 

 

 

Author profile
入江陽

1987年生まれ。東京都新宿区大久保出身。 シンガーソングライター。
「水」「仕事」「SF」と3枚のアルバムをリリース。
最近は暑い夏が来るのを恐れたり、新作づくりをしようと思ったり、ぐっすり眠ったりしている。

http://irieyo.com/