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日本 • 愛知 • 名古屋市

Introduction

「The Cool Core」(戦極MC BATTLE)

「ミスターアサシン」(同上)

「名古屋が生んだ孤高の喧嘩師」(フリースタイルダンジョン)

数々の通り名とは裏腹に、

本人の口から聴こえてきたのは、熱く理知的な声だった。

“当然のように未来は自分で切り開いて行く以外ない”

言葉の芸術家が描くヒップホップの未来とは。

名古屋=JET CITYの片隅で、夜行性の夢を覗く。

Interviewee profile
呂布カルマ

大阪市東淀川区生まれ、愛知県名古屋市育ちのラッパー。青年期よりプロの漫画家を志し、名古屋芸術大学・美術学部での修練を経て、ラッパーと成る。発表された音源を始め、諸ジャンルへの客演、愛知県内外でのライブから国内最高峰のMCバトルまで伸びたその勢いは今や飛ぶ鳥をも落とす。JET CITY PEOPLE代表。

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番外編 虫を怖がるな

-虫がお好きなんですか?
呂 もともとあんま好きやなかったんすけど、20代前半の頃かな。富士山の中腹ぐらいでやってたサイケデリックのシークレットパーティーみたいなのがあって。そこが雲の上で、下を見ると雲海なんすよ。そんで上を見たら、さらに富士山が続いてて。それ見てスゴいって思ってる時に、山なんでデカい虫とかたくさんいるじゃないすか?それを見たときに一切気持ち悪いと感じなくて。
-格好良いという感覚なんでしょうか?
呂 そうっすね。工業製品みたいというか。虫ってあんま個体差ないじゃないすか?全部が綺麗にデザインされてて、キモいというよりは格好良いなって。よくよく見ると模様も完全に規則性があるし、毛生えてて気持ち悪いと思ってたんすけど、色々調べてくとその毛の生え方にも規則性があったり。そういうのに気付いてからは好きっすね。
-ご自宅で飼ってたりとか?
呂 飼ってないっすね。飼育したいわけじゃないというか。出会いっすね。夏とかマンションに止まってる蛾とか見ると、ひとしきり観察したあとで「お行き」みたいな(笑)特にクモと蛾とセミと…その辺が好きっすね。造形として好き。カブトムシやクワガタにはあまり興味ないというか。
-王道過ぎる…
呂 というか、カブトやクワガタってただの茶色やし。別に綺麗っていう対象ではないですね。やっぱり蛾が圧倒的に好きで、蝶って羽を閉じて止まるじゃないすか。でも、蛾は羽を開いて止まるんすよ。その感じも好きやし、羽根を取ったイモムシの部分も、蝶はめっちゃイモムシなんすけど、蛾は毛がフサって生えてて哺乳類的な可愛さがあるんすよ。だから「蝶はいいけど蛾はちょっと」みたいな意見を聞くと、逆やで!逆やで!って(笑) よく見て!って。
-おススメの蛾は?
呂 スズメ蛾っていうのがいるんすけど。戦闘機みたいなカタチの。そいつが好きっすね。そいつは本当にその辺にいるやつなんすけど、可愛いっすね。可愛いっていうか格好良い。時速60キロで飛ぶらしいんすけど。
-めちゃめちゃ速いですね(笑)
呂 あと蠅とかも好きっすね。銀蠅とか。アップで見るとメカメカしてて。顔のところとかもパイロット用のヘルメットがそのまま顔になってるみたいで、めちゃめちゃ可愛いっす。あと単純に人懐っこい。銀蠅もウンコに止まってるやつはイヤっすけど、言っても知れてるやんって。昔はキモッ!て思ってたんすけど、虫が可愛いなって思ってからは身体に止まってくるのも「めっちゃ人懐っこいやん」って。こんなにデカい俺の事を怖がらんのやコイツはみたいな(笑)
-たしかに(笑)
呂 虫ってそこら中にいるんで怖がってたら辛いっすけど、可愛いなって思ったらだいぶ生活が豊かになるというか。そんな気がしますね。季節ごとに色んな虫がいますし。
-秋から冬にかけてのオススメの虫は?
呂 やっぱり蛾っすかね。あとトンボ。あいつらも顔がヘルメットみたいになってて。特にヤンマが好きなんすけど、デカいヤンマは噛むんで触れるな危険というか。
-詳しくなった上で、出会っていけばと。
呂 過剰に怖がるのもおかしいですけど。体格差を考えると、絶対に負けへんやんって。チワワの方が怖いわって(笑)
-(笑)
呂 冷静になろうって。それを啓蒙していきたいっすね。虫とか爬虫類を怖がるなって。
天白区の稲葉山にて

天白区の稲葉山にて