
templehill
fields | 音楽、レコード、サッカー |
categories | 自由人 |
来歴 | 大阪 |
好きな場所 | レコード屋 |
連絡を取る | akihito.teraoka.3[at]facebook.com |
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categories | 自由人 |
来歴 | 大阪 |
好きな場所 | レコード屋 |
連絡を取る | akihito.teraoka.3[at]facebook.com |
アルコールよりも人を酔わせるクラブミュージック。
二度とは来ない熱い一夜のために
選ばれたDJによるハラショーな音楽を抜きにして、
クラブを語ることなんてできるはずがない。
今夜、アノムラから流させていただくのは「DJ AGEISHI」のストーリー。
日本のクラブシーンにおける金字塔であり
34時間、ミラーボールと地球がずっとまわる間も、
たったひとりでレコードをまわし、客を踊らせつづけた稀代のDJ。
「その瞬間の自分に任せたアドリブで曲を選ぶ」
クラブDJだけに与えられたスぺーシーな自由と挑戦へ、
常に身を投じてきたレジェンドの声に、今回は耳をかたむけたい。
彼女が奏でるトロピカルでピースフルなメロディは、殺風景なコンクリートマンションの一室ですらも、ぽろりと心にヤシの実がふってきそうな、エキゾチックでかつリゾート気分な心象風景を喚起させる音楽だ。
夕焼けにやさしく染まる海辺の藁小屋から、
南国のはずれにある熱っぽい夜の街角から、
あまい潮風にのって浦朋恵の音楽はゆさゆさとやってくる……
たとえば。カフカ『審判』の主人公のように、
もし、誰かが「何もわるいことをしなかったのに、ある朝、とつぜん逮捕され」てしまったとしたら。
あるいは。大阪・中崎町のNOONのように、
もし、どこかが「無許可で店内にダンススペースを設け、客にダンスをさせていた」ため、ある夜、とつぜん摘発されてしまったとしたら。
一年間の訴訟を終え「おれが今なしうる唯一のことは、冷静に処理してゆく理性を最後まで保つことだ」とつぶやいたその主人公にならってこう始めてみたい。
ぼくたちが今なしうる唯一のことは、NOONのこれまでとこれからを-元経営者、金光正年さんに-理性を保って聴くことだ。